A4M 1999年カンファレンスの報告、他


クライオニクス・マガジン(第12号 2000/4)

日本初、そしてもちろん唯一のクライオニクス
(人体冷凍保存)についての雑誌です。
今回12号、1年間のご愛読ありがとうございました。

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A4M 1999年カンファレンスの報告
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A4M(American Academy of Acchi Aging Medicine)のカンファレンス
が12月11日から13日までラスベガスで開かれ、2000人を
超える医療関係者、科学者が集まりました。トピックは以下の通りです。
(1)HGH
最大の話題はFDAがHGH(Human Grouth Hormome)の老化防止に
効用があることを認めたことです。このことは、研究者の間では周知の
事実でしたがやっと政府機関が認める段階になりました。日本でも
HGHは入手できますが、正しく処方できる医者はほんの少数ですので
使うのは少し待ったほうがいいでしょう。
(2)Respirocyte
何て発音するか正確にわかりませんが、ナノテクノロジーの分野で
新しいアセンブラ(ナノレベルの大きさのロボット)が提唱されました。
くわしくは、http://www.foresight.org/Nanomedicine/Respirocytes.html
をごらんいただきたいのですが、Robert Bradbury氏の考案した球形の
ロボットで、これを医療に用い、2060年には人間の寿命を千年に
延ばせるというすごい話でした。今後が楽しみ!
(3)ALCORのブース
Biotransport社で開発中のATP(Air Transpotable Perfusion)の展示
がありました。ATPがヘリコプタで飛ばせるまでになれば、日本でも
使えるのではないかと期待されます。ATPによってきちんと初期処置
ができれば、長期保管のための処置をするまでかなり時間がかせげる
からです。この装置の開発からも、目が離せません。
(4)医療者ネットワーク
Biotransport社のRobert Newport氏により、医療者のネットワーク結成
の提案があり数十名が参加しました。このネットワークによって、米国内
では「もしも」のときに迅速に医療者が駆けつけ、低温保存のための
初期処置をすることが可能になるでしょう。

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ナノテク2題
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ナノテク関連の動きが活発です。アセンブラを製作するための
主要な道具を開発することを目的に設立されたZyvex社に
ナノテクの分野では名高いRalph Merkle博士が参加することが
決まりました。また、クリントン政権が、基礎研究を重視しナノテクに
力を入れていることは以前お知らせしましたが、いよいよ国家で基金を
設立して研究を進めるとのことです。くわしい記事がhttp://
www.nytimes.com/library/tech/00/01/biztech/articles/21chip.html
にありますので英語OKのかたはぜひどうぞ。
(読むには登録が必要ですが無料です)

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アルコーカンファレンス(6月17-18日)
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さ来月のカンファレンスの詳細がほぼ決まりました。
http://www.alcor.org/LET2000/tc.htm にスピーカの演題が
掲載されています。21st Century Medicine やフォアサイト研究所
の常連(G.Fahy,B.Wowk,E.Drexler,Ralph Merkleなど)の他に
Nanomedicineの関係者が増えたことが注目されます。なかでも
冒頭に紹介されているGlenna Burmer博士の話は、DNA Microarray
(”gene chip”とも呼びます)を利用して老化遺伝子を識別するという
大変興味深いものです。JCAからも一人出席したいと考えています。

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